感度、特異度、尤度比とベイズの定理
*わかりやすい図あったので載せときます
頭痛の鑑別診断について勉強していた時に、「LR+: 9」とかが出てきたから、尤度比(LR: Liabilit Ratio)とその周辺知識についてまとめてみました。
尤度比は簡単に言うと、Aさんに症状Bが見られる時に、どれくらいの確かさでAさんが病気Cにかかっているかをわかりやすく示す指標です。それを理解するためには、まず感度と特異度について学ぶ必要があります。
「この顔だと彼女ができるLR+は0.3くらいかな」みたいな使い方ができるので理解して損はないです。
感度と特異度について
前提として、陽性(positive)は「事象が起きる」ことを言い、陰性はその逆を言います。一般的に、エイズ陽性と言われると、エイズにかかっていることになるが、例えば事象を「病気Aが見つからない」こととすると、陽性は「病気Aなし」、陰性は「病気Aあり」となるので注意しましょう。
感度(sensitivity):全ての陽性要素に対して、本当の陽性要素を探知する精度
sensitivity = true positives / (true positives + false negatives) ー①
特異度(specificity):全ての陰性要素に対して、陰性要素を探知する精度
specificity = ture negatives / (ture negatives + false positive) ー②
例えば、事象を「成績がいい」ことにし、「勉強時間が長い」という検出法の感度を考えましょう。
サンプル数を10とします。8人の勉強時間が長かったから、「成績がいい人は8人いる」と結論づけました。明らかにおかしいですね。その8人の中に、長い時間ボーと勉強している人がいれば、その人は必ずしも成績がいいとは限らないよね。その人のことを疑陽性(false positive)と言います。また、長い時間真面目に勉強して、実際いい成績取る人たちのことを真陽性(true positive)と言います。
さらに、「勉強時間が長くない」人たちの中にも、1人は勉強時間を実際より短く申告し、実は「成績がいい」人がいるでしょう。この人たちが偽陰性(false negative)に当たります。嫌ですね笑。
例えば陽性の8人の中で、本当に成績がいい人が6人(つまりよくない人が2人)いるとすると、式①より、
sensitivity = 6 / (2 + 6) = 0.75
つまり、この検出法の感度は0.75で、陽性だとわかった要素の75%が真に陽性だということがわかります。
また、陰性の2人の中で、本当に成績がよくない人が1人だけ(つまりいい人も1人)いるとすると、式②より、
specificity = 1 / (1 + 1) = 0.5
つまり、この検出法の感度は0.5で、陰性だとわかった要素の50%が真に陰性だということがわかります。
尤度比について
LR (likelihood ratio)+ = sensitivity/ (1 – specificity)
事象あり群で、なし群に比べて陽性結果がどれくらい得られやすいか
>1: ちゃんと正しく陽性を検出できているね
LR- = (1 – sensitivity) / specificity
事象なし群で、あり群に比べて陰性結果がどれくらい得られやすいか
1: ちゃんと正しく陰性を排除できてるね
確率とオッズについて
確率:事象あり/(事象あり+事象なし)
オッズ:事象あり/事象なし *1との大小関係が重要
ベイズの定理
事後オッズ=尤度比x事前オッズ ????
参考文献
入門医療統計学 森實敏夫 東京図書
wikipedia